Brexit 困ったもんだけど、簡単にはなかった話にはならない

Brexit、メイ首相がEUとまとめてきた離脱案はイギリスの議会で圧倒的多数で否決されてしまった。

日本からみていると、「もう一度、国民投票やって離脱をなかった話にすればいいじゃん」と思ってしまうのですが、なかなかそうは行かないようだ。

2016年6月22日、Brexit国民投票の前日、たまたま私は英国の資産運用会社の幹部と朝食を食べていた。私が「Brexitに決まることは無いだろうけど、そうなる可能性もあるし、怖いよね。」と言ったら、彼はひとこと、「interesting」と言っていました。

話を聞くと、「もうルクセンブルグの連中の話を聞いて従うのはうんざりだ。」ということのようだった。誇り高き英国人にとっては耐え難い状況にあったようだ。彼のような社会経済的な地位も高い人でさえそういう考え方だったので、今回議会で否決されたからと言って、Brexitがなくなると考えるのは難しいと思う。

そもそもlegitimacyのはっきりしないEUの官僚機構が様々なルールを押しつけて来ることは、欧州全体でもうんざりしているところがあり、今後も今回のような動揺が他の地域でも起きることは想定しておかないといけないだろう。