景気→労働市場の引き締まり→賃金上昇→物価上昇
人手不足、人手不足と言われている。だが、なかなか雇用者の賃金が上昇しない。米国も人手不足だ。米国も賃金はそれほど上がってきてないが、上昇の兆しはある。グローバルに物価が上昇しないのだが、労働市場の需給が引き締まってもなかなか賃金が上がらないということが指摘されていた。ただ、米国では賃金上昇の気配が強くなってきた。そうすると今度は賃金が上がってもサービス価格ひいては一般物価はなかなか上がらないと言う人が出てきた。
もう少し素直に考えた方が良いのではないか?少なくとも米国では今後賃金の上昇にはずみがつき、物価上昇も起こっていく。それに備えておいた方が良い。
アメリカにインフレがやってくる 雇用統計の評価
遅くなりましたが、先週発表された米国の雇用統計についての評価です。非農業部門の雇用者数は2万人しか増えませんでした。一方で、失業率も低く、賃金の上昇もしっかりでした。
これはもう人手不足が景気のボトルネックになっているということです。ここからは賃金を起点にサービス価格も含めてインフレが加速していきます。連銀が利上げなどでブレーキを踏めば深刻なことにはならないでしょうが、今のようにびびっていては、物価はどんどん上がっていくことになります。
いずれにせよ長期金利は上がっていきます。ということは株は下がります。株は年初から上がってきたので、下がっても年間で横ばいというぐらいかな、と思いますが、連銀の行動次第では暴落もあるかな、と。
中央省庁の障害者雇用問題
中央省庁が障害者雇用を水増ししてごまかしていた問題への対応として、中央省庁も民間企業同様に未達の場合は予算を削減されることになったようだ。民間であれば色々な考え方の人がいるから従わなければ罰金というのはある程度理解できる。官庁にもそうした罰則が必要なのは残念だ。
また、「払えば雇わなくてもいい」という考えが一般的になるのも困るし、「障害者を雇用することは、一人あたり60万円のコストがかかることだ」と考えられてしまうのも困る。
一方で、未達の官庁が拙速に雇用するのが実は一番困る。民間でもルールが改正されて法定雇用率が上がると駆け込み雇用が発生する。現場に十分な準備、体制ができていないのに雇用すると困るのは障害者だ。雇用される側、受け入れる側双方に大きなストレスが生じて不幸な退職も起こってしまう。結果として退職を余儀なくされた障害者がメンタルヘルスを損なうようなことも容易に想像できる。
ぜひそうした不幸なことが起こらないよう、厚生労働省は各省庁の受け入れ体制の整備をチェックするとともに、必要なサポートを提供するように努力してほしい。
相場予想の反省と今後
1/1に下記のように予想しました。
①米国の金融政策は1回か2回利上げをしたあとは打ち止め。
②①だとすると、米国の長期金利は今より上がることはなく、少し下がると考えた方が良い。
③①②合わせて考えると米国のイールドカーブは株式市場にそれほど悪い影響を与えるとは思えない。2018とは違う。
④米国のリセッション入りは2020。株はそれを今先取りに行っている。米株は、もう下げ幅的には十分なので、今年は基本横ばいのつまらない相場になると予想。日本株も基本同じ。
ここまでのところ、円安だし、株高だし、外れています。一つ一つみていきます。
まず①、米国連銀が利上げをどんどん続けることは難しいというのは予想通り。ただし、市場が利上げゼロまで織り込んでいるのは行き過ぎ。次の動きが利下げではなく、利上げだということがわかったところで、株価は動揺する。②は①とともに外れ。③は書いていることは当たっているのだが、こんなに連銀が市場フレンドリーになるとは思っていなかった。④については、引続き同じ見通しなので、今の株価は高い。今後は下がると予想。ただ、足元の予想以上の中国の急減速はそれほど続かず、年後半持ち直す。これは株価にプラス。水準的には今より下。動きは下がった後、少し戻す見通し。
トランプの一般教書演説→修正
トランプの一般教書演説、ちゃんと全部は聞いてないけど、「俺のお陰で、議会の女性議員がものすごく増えた」というところは民主党の新人女性議員が、「その通り!あんたがダメダメなので、私たちが当選できた。本当にありがとう。」という感じで立ち上がってトランプをほめたたえたみたいですね。いやいや強烈な嫌味で、とりあえず年明け以降のペロシ院内総務やり放題状況は変わっていない。
それにしてもコルテス議員の存在感すごいなあ。
と、書きましたが演説をちゃんと見て、ちゃんと聞いたら、トランプの「ちょっと待て、まだ座るのは早いぞ」なんていうアドリブも入っていて、「女性が参政権を得て以来、一番女性議員の数が多い」というのも、きちんとトランプ側で用意されていた演説のようで、トランプの方が一枚上手かな、と思いました。ちゃんと見ずにブログ書いたりするから、こういうことになる。反省。